ビジネスプランの立て方・事業計画編Ⅱ

ゆうき

漠然とした思いから具体的な形にしていくのって大変ですよね…

いち

ビジネスプランの立て方をもっと整理してお話ししていきましょう。

動機

いち:「創業の目的と動機を考えましょう。
先に挙げたSaaS企業であれば、目的は業務効率化の実現、顧客管理の改善、新しいビジネスモデルの創出などでしょうか。
動機は、市場の自身の経験からここがこうなればいいと思ったとか、需要とトレンドから、技術革新の興味がある等でもいいと思います。」

どんな商品・サービスを扱うのか

いち:「次はどんな商品、サービスを扱うのかです。
扱う商品、サービスは以下のことを考慮したうえで決定したほうがいいですね。」

①なぜその商品やサービスを扱おうと考えたのか
②他社の同様の商品と比べて優位性があるのか
③ニーズはあるのか
④コストを考慮した適切な価格設定ができるのか

ゆうき:「商品やサービスを扱おうと考えた理由ですか…
自分のモチベーションが継続できるような理由を見つけた方がよさそうですね。

他社の同様の商品と比べて優位性があるのか、は分かります。
選んでもらわないといけませんからね。

この中ではコストを考慮した適切な価格設定ができるのかは難しく感じます。」


またピンポイントな発信がしやすくなりますのでターゲット層は明確にしておいた方がいいです。
ターゲットを広げた方が売り上げが伸びると考えがちですが、情報が届きづらくなって意外とうまくいがない場合が多いです。」

ゆうき:「実際にその商品で収益が得られるのかを考えるのはビジネスにとって最も重要なことです。
収益が得られるのかを考えるには、経費を算出して予算を考えないとなりません。」

経費・予算とは

ゆうき:「経費というのは…?」

いち:「事業のために支出するお金のことです。
一般的に月単位で掛かる経費には、人件費、家賃、水道光熱費、仕入れの代金、借り入れをしている場合は返済金とその利息、そしてその他の経費もあります。」

ゆうき:「なるほど。
当然事業を始めるための設備投資にもお金が掛かりますよね。」

いち:「そうですね、それらも経費になります。」

ゆうき:「今の段階で設備投資の費用は考えられないので置いておいて…
単純に考えたら売り上げから経費を引けば利益になるってことですね。

カバンを売って年間300万円の利益を出そうとしたら…
仮に経費が家賃月7万円、水道光熱費2万円、その他の費用1万円、仕入れ価格が1個5000円だとして、年間300万円+84万円+24万円+12万円で1年で420万円。
1万円で売ろうとしたら840個以上売らなければならないと。」

いち:「その通りです。」

ゆうき:「1個2万円で販売すれば半分の個数の420個で済むし、仕入れ価格を4000円に下げれば700個で済むということになりますね。」

いち:「シンプルに考えたらそうです。
商品に合わない価格設定だと売れませんのでここが難しいところですね。
ビジネスの経験がないのに感心します、まさにこれが予算の考え方なので。」

ゆうき:「ありがとうございます!」

起業の資金


いち:「少し脅かすようですけどビジネスは計算通りにいかないのが当たり前で、ゼロから始めるゆうき君は少なくとも最初の一年は資金繰りに苦労するかもしれません。」

ゆうき:「ふう、でもハッキリ言ってもらった方が助かります。
何をするにせよ資金が必要ですね…貯めるのに一体何年かかるんだろう…」

いち:「金額にもよりますが…資金が貯まるまで起業を保留していたらタイミングを逃すこともありますし若い人は起業ができなくなってしまいますよね。
自己資金がなくてもいくつか資金を得る方法があるんですよ?」

ゆうき:「是非教えてください!」

〖次回に続く〗