NPO法人設立までの流れ|活動分野の確認とメンバー集めが最初の関門! -NPO法人設立ガイド3-

登場人物紹介

いち
行政書士事務所所長の行政書士
ゆうき
事業を始めたいと漠然と考えていた大学生。現在起業準備中。ゼロからの事業計画編はこちら

NPO法人設立までの流れ

ゆうき:「今までの説明を聞いてきた限り、NPO法人の設立は株式会社をつくるよりも手順が多くなりそうですね。」

いち:「はい、でも似ているところも多いんですよ。
株式会社設立の手順を知っていると、比較してみれますので理解が早いと思います。

それでは、NPO法人設立までの全体の流れを整理しておきましょう。」

NPO法人の設立チャート


🟡確認フェーズ(Step1~2)

Step1 活動内容が“特定非営利活動20分野”に該当するか確認

Step2 設立メンバーを集める(社員10人以上必須)


🔵準備フェーズ(Step3~7)

Step3 発起人会(準備会)の開催

Step4 定款の作成

Step5 事業計画書の作成

Step6 収支予算書の作成

Step7 設立総会(社員総会)の開催


🟠申請・認証フェーズ(Step8~10)

Step8 所轄庁へ設立認証申請

Step9 登記準備(NPO法人の印鑑を作成)

Step10 NPO法人設立登記(法務局)“ここでNPO法人が設立します”

Step11 NPO法人設立登記後の義務


🟢事業開始フェーズ(Step11~12)

Step12 法人口座開設

Step13 税務署等に各種届出を行う

確認フェーズ(Step1~2)

いち:「NPO法人の設立は、フェーズごとで分けて説明した方が、理解をしやすいと思います。
今回は、“確認フェーズ”である、Step1とStep2を解説しましょう。」

Step1 活動が“特定非営利活動20分野”に該当するか確認

いち:「まずは、活動内容が“特定非営利活動20分野”に該当するか確認します。」

NPO法人は、営利を目的としない「特定非営利活動」に限られます。
NPO法で定められた20分野(例:保健・医療・福祉、まちづくり、環境保全、国際協力など)のいずれかに該当している活動であることを確認します。

※20分野の説明はNPO法人設立ガイド2参照

いち:「かつ、不特定かつ多数の利益に資すること(NPO法第2条)の趣旨に沿って、次の要件に適合する必要があります。」

・社会全体の利益になる活動であること
・営利を目的としないこと
・政治活動を主目的としないこと
・宗教活動を主目的としないこと
・暴力的破壊活動を目的としないこと
・活動が公序良俗に反しないこと

NPO法人設立ガイド2で解説した設立16要件の該当箇所を抜粋しています。

Step2 設立メンバーを集める(社員10人以上)

いち:「設立には、“社員”と呼ばれる正会員が10名以上必要です。
加えて、役員となる、理事と監事が必要になります。」

役員の要件は、以下の通りです。
・理事:3人以上(社員の中から選ぶ)
・監事:1人以上(外部からでも社員の中から選んでもよいが、理事であってはならない
・役員の親族・同一企業関係者が、理事総数の3分の1以下であること。
・理事のうち、報酬を受け取る人は3分の1以下であること。

NPO法人の組織とは

NPO法人の組織用語一覧表

ゆうき:「理事と監事にはどんな役割があるんですか?」

いち:「ではここで、NPO法人の組織についてまとめて説明をしましょう。」

役職・機関簡潔な説明選出・資格主な役割・権限任期・備考
理事法人の業務執行を担う意思決定者。社員総会で選出される(定款による)。
3名以上必要。
事業計画の実行、業務執行の監督と決定。任期は定款で定める(例:2年)。代表理事を1名置く場合が多い。
理事会理事で構成される業務執行機関理事として選任された者。事業方針決定、業務執行の監督、代表理事の選定。法的義務ではなく、定款で設置を規定する。
実務上ほぼ設置される。
監事理事の業務や会計を監査する役職。独立性重要。社員総会で選出される。
1名以上必要。
会計監査、業務監査、是正要求や総会報告。任期は定款で定める。
監査体制の要になる存在。
社員
(※用語注意)
NPO法上の社員=議決権を持つ人。
会社法の社員=出資者。
定款で社員の資格を定義。社員総会に参加し、重要決議に関与。社員の意味は従業員ではなく、法律別に定義あり。
社員総会法人の最高意思決定機関
社員(会員)が構成員。
社員(会員)として登録された者。定款変更、役員選任・解任、事業報告承認など。年1回以上開催が必要。
会員法人を支える構成員。
入会手続きを経て登録(定款に基づく)。総会での議決、役員選任、活動方針承認。会員の権利義務は定款に規定。議決権の有無で社員と区別される場合があり。
会費制度あり。
その他の従業員事務局職員や常勤職員、ボランティアなど実務担当。雇用契約やボランティア登録による。会計処理、広報、現場業務、日常事務など。雇用形態や就業規則は法人ごとに異なる。

NPO法人設立までの流れまとめ

ゆうき:「“確認フェーズ”が必要なのは、NPO法人ならではですね。」

いち:「はい。ここができていないと次に進むことができませんので、最初が肝心です。

次回は、確認同様に重要な“準備フェーズ”の説明をしましょう!
ここでの書類の出来が設立の可否を左右します。」

参考:内閣府NPO法人ポータルサイト
東京都生活文化局

タイトルとURLをコピーしました