定款の認証とは?|手続き・必要書類・費用を解説
かなえ:「協力をしていただいたおかげで何とか定款を作れました!」
いち:「素晴らしいです。かなえさんの努力の成果ですね!
では次の段階にいきましょう。」
かなえ:「次は“定款の認証”ですね。
定款の認証とはどういうものなんですか?」
いち:「定款は作ったら終わり、ではありません。
作成した定款を公証人に見てもらって、この定款は法律的に問題ない、というお墨付きをもらう必要があります。
これを定款の認証というんです。」
かなえ:「公証人って初めて聞きました。
定款の認証はどこでしてもらったらいいんですか?」
いち:「基本的には、公証役場に行って手続きをします。
公証役場は全国にありますが、通常は本店所在地と同じ都道府県内の役場(ない場合は近隣の主要都市)を利用します。
○○(地域名)公証人役場、○○公証人合同役場などという名称になっています。」
かなえ:「…じゃあ早速今日にでも行ってこようかな。
早い方がいいんですよね?」
いち:「早い方がいいのは間違いないんですが、定款の認証には原則として事前予約が必要です。
公証人のスケジュールが埋まっていてなかなか予約ができない事も考えられるので、電話やメールで早めに予約を取っておきましょう。」
かなえ:「思い立ったらすぐに認証の手続きをしてもらえるものではないんですね。」
定款認証に必要な書類一覧と取得方法
いち:「それでは、定款認証に必要な書類がいくつかありますので、そちらをご案内しましょう。」
| 必要書類 | 紙定款の場合 | 電子定款の場合 |
|---|---|---|
| 定款原本(3通) | 実印押印の紙定款を3通提出 | 電子署名付きPDFファイルを公証役場に事前送信 |
| 発起人の印鑑証明書(各1通) | 取得3ヶ月以内の原本提出 ※発起人が法人の場合は登記簿謄本も必要 | 紙定款と同じ ※郵送または持参 |
| 発起人の実印 | 各自実印で押印 | 不要 ※電子署名で代替 |
| 実質的支配者となるべき者の申告書 | 提出必須 | 紙定款と同じ |
| 顔写真付きの公的身分証明書(1点) | 本人来所時に提示 ※代理人に依頼する場合は代理人本人の身分証明書1点が必要 | 郵送やオンライン確認で対応可能 |
| 定款認証手数料 | 50,000円 ※資本金額により変動 | 50,000円 ※資本金額により変動 |
| 印紙税(収入印紙) | 40,000円 | 0円 |
| 定款謄本交付手数料 | 紙謄本1枚250円×ページ分 ※20ページなら5,000円程 | CD-R300円(紙謄本可) ※PDFデータとして作成されるが、登記や金融機関提出のために、謄本として交付してもらう必要がある |
かなえ:「なるほど。定款が3通も必要な理由は何ですか?」
いち:「まずは、公証人役場の保管用定款が一通。
この定款の表紙の裏ページ中央に、印紙税4万円分の収入印紙を貼付します。
残りの二通は、登記の際に法務局へ提出する定款と、会社の保管用定款です。
会社保管用の定款は、コピーをして使う機会(法人口座の開設など)がありますので、忘れないところに保管をしておくと手続きがスムーズに行えますよ。」
定款認証手数料は資本金の額で変動します
かなえ:「分かりました、気を付けます。
定款認証手数料に“資本金の額によって変動”とありますけど、手数料の額が変わることがあるんですか?」
いち:「はい、定款認証手数料は資本金の額によって違うんです。
資本金300万円で株式会社を設立するのかなえさんの場合は、上限の5万円になります。」
| 資本金 | 定款認証手数料 |
|---|---|
| 100万円未満 | 3万円 |
| 100万円以上300万円未満 | 4万円 |
| 300万円以上 | 5万円 |
まとめ|定款の認証は代理人でもOK
かなえ:「ふう、最近は、今の会社の仕事の引継ぎに…、会社設立手続き、開業準備、事業プランの再確認と…かなり忙しくなってきました。」
いち:「今は一番大変な時期ですよね。
定款の認証は、原則公証人役場へ発起人本人が持参する必要があるんですが、都合がつかない場合は代理人に任せることが可能です。
ただし、その際には委任状が必要になります。
委任状は、委任の意思が書かれていれば簡単なもので問題ありません。
私が代わりに提出することもできますので、お忙しいようでしたら遠慮なくおっしゃってくださいね!」
かなえ:「ありがとうございます!そう言われるとつい頼りたくなりますね。
でも初めての会社設立なので、できるところまでは自分でやってみたいと思います。
何とか頑張って続けてみます!」
いち:「あまり無理をせずに進めて下さいね、体を壊してしまっては元も子もありませんから。
では次回は資本金の払い込みについての説明をいたしましょう。」

