会社の印鑑をつくる -ひとり会社設立編7-

登場人物紹介

いち
行政書士事務所所長の行政書士
かなえ
起業の夢があるWEBデザインの会社に勤める30代女性
両親が相続の相談をしたことがきっかけでいちと知り合った

会社の印鑑は何をつくればいい?

いち:「今後は書類に印鑑を使う機会が増えてきます。
このあたりで会社の印鑑を準備しておきましょう。」

かなえ:「はい!」

かなえ:「必ず用意しておきたい印鑑は、全部で4種類です。
加えて、会社名の入ったゴム印があると便利でしょう。」

かなえ:「たくさん必要なんですね、使い分けないといけないルールなんですか?」

いち:「はい、ルール上それぞれ用途が違います。
それでは、それぞれの使い道を説明していきましょう。」

印鑑の種類

代表者印(丸印)

【用途】
これが、会社の実印になります。
法務局に登録する印鑑であり、会社にとって重要な印鑑です。
登記の際や重要な契約書に使用します。

【サイズや形状】
規定あり。
外枠と内枠の二層構造になっていて、外枠には会社名、内枠には代表取締役印と刻印します。
代表取締役は変わる場合があるので、個人名は入れないのが通例です。

会社印(角印)

【用途】
見積書や請求書、領収書などの日常的な社外文書に押すための印鑑です。
社外への信頼性にも影響するので、きちんとしたものを作っておきましょう。

【サイズや形状】
規定なし。
四角い形の中に、一般的には○○株式会社之印と刻みます。

代表取締役の個人印

【用途】
代表取締役個人が、会社を代表して契約書に署名・押印する場面などで使用されます。
万が一、個人印が不正に使用されると、会社にも損害が及ぶ可能性がありますので、私的なものとは明確に区別しておくことが大切です。

【サイズや形状】
規定なし。
代表者個人の名前を刻印します。

銀行印

【用途】
銀行に登録する印鑑です。
代表者印と兼用もできますが、万が一のリスク分散のために別にしておくのが一般的です。

【サイズや形状】
規定なし。

社名入りのゴム印(任意)

正式な印鑑ではなく補助的なもので、住所や電話番号、会社名などをまとめて押せるようになっています。
書類への記載を効率化できるので、1つ作っておくと便利です。

印鑑一覧表

印鑑の名称印鑑の形式ルール作成必須かどうか
代表者印(丸印)あり必須
会社印(角印)あり必須
代表取締役の個人印なし必須
銀行印なし必須
社名入りのゴム印なし必須ではない

会社の印鑑まとめ

かなえ:「会社の印鑑をみたら会社ができる実感がますますわいてきそうですね。」

いち:「会社を作る上でとして、最初に目に見えるものが印鑑ですからね!
でも次はもっともっと実感がわいてくると思いますよ。
今までよりも少し難易度が高くなりますので心の準備をしておいてくださいね!

次回は、会社のルールブック作りである定款の作成です。」

タイトルとURLをコピーしました