会社設立後
無事法人口座の審査に通りました。
会社には法人口座があった方が信用されるでしょうし…少しほっとしています。
うまくいって良かったですね!
いち:「最後に各種届け出のお話をします。
登記が完了したからといって自動的に法務局から行政機関へ会社の設立が知らされるわけではありませんので、自分で様々な届け出をしなければなりません。」
かなえ:「もうひとがんばりですね!」
いち:「設立後に行政機関へ必ず提出しなければならない書類がいくつかあります。
これには提出期限がありますので注意です。
期限内に提出しなくとも罰則はありませんが、届け出をしないことで優遇措置が受けられなくなる場合があります。」
株式会社設立後に必ず提出しなければならない書類
法人設立届出書
期限:設立をした日から数えて2か月以内
提出先:会社所在地所轄の税務署
テンプレート:有(国税庁HP)
添付書類:●定款のコピー●株主名簿●法人事業概況説明書
※登記事項証明書、貸借対照表は令和4年現在不要
給与支払事務所等の開設届出書
期限:開設した日から数えて1か月以内
提出先:会社所在地所轄の税務署
テンプレート:有(国税庁HP)
事業開始等申告書(自治体により名称が異なります)
期限:各自治体による
提出先:各地方自治体
テンプレート:有(各自治体HP)
健康保険・厚生年金新規適用届
(1)常時従業員(事業主のみの場合を含む)を使用する法人事業所
(2)常時5人以上の従業員が働いている事業所、工場、商店等の個人事業所
(1)(2)のいずれかに該当するところは健康保険と厚生年金に加入する義務があります。
※一部例外の事業があります
期限:該当した日から数えて5日以内
提出先:会社所在地所轄の年金事務所
テンプレート:有(日本年金機構HP)
保険料口座振替依頼書
上記の健康保険・厚生年金新規適用届と共に提出します。
提出先:会社所在地所轄の年金事務所
テンプレート:有(協会けんぽHP)※協会けんぽに加入の場合のみ
株式会社設立後任意提出の書類
いち:「以下の書類提出は任意ですが、メリットが大きいのでぜひ提出することをお勧めします。」
青色申告の承認申請書
期限:設立の日以後3月を経過した日と当該事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日まで
提出先:会社所在地所轄の税務署
テンプレート:有(国税庁HP)
いち:「青色申告とは複式簿記、貸借対照表と損益計算書を添付して期限内に確定申告をすると納税額から55万円(e-taxを利用した場合は控除額65万円)の控除がされる制度です。
青色申告を行うにはあらかじめこちらの書類を提出しておく必要があります。」
源泉所得税の納期の特例に関する申請書
期限:規定なし
提出先:会社所在地所轄の税務署
テンプレート:有(国税庁HP)
いち:「毎月ある源泉所得税の納付を半年に一回にすることができます。
従業員が少なく事務処理にあまり人員をかけられない会社にはメリットが大きいと思います。」
かなえ:「うちのような規模の会社に向いていますね。」
減価償却資産の償却方法の届出書
期限:設立第一期の確定申告書の提出期限まで。
提出先:会社所在地所轄の税務署
テンプレート:有(国税庁HPリンク)
いち:「事業内容によっては提出を考えた方がいい書類です。
法人は減価償却の方法が定率法(%)と決まっていますが、定額法(¥)に変更したい場合に提出します。
ちなみに定率法だと、初年の減価償却費が多くて年を経るにしたがって少なくなっていきます。」
人を雇用した場合は?
かなえ:「今すぐの話ではないのですけど…後学のために教えていただけますか?
人を雇うために必要な書類はどのようなものがあるんでしょう。」
いち:「保険関係成立届、概算保険料申告書を所轄の労働基準監督所に、雇用保険適用事業所設置届、雇用保険被保険者資格取得届を所轄のハローワークに提出することになります。
雇用についてはまた機会を改めて詳しくお話しすることにしましょう!(雇用編参照)」
ひとり起業編まとめ
かなえ:「早く軌道に乗せて人を雇えるまでにしていきたいですね…
事務所をいくつも持てる経営者になれるようにがんばります!」
いち:「これからもお手伝いできることがあったら気軽に相談してくださいね!
ぜひ協力させていただきます。」
かなえ:「会社にする一番の理由は、消費者や企業の信頼を得て起業をした自分自身の目的を達成しやすくするためなんだなと思いました。
形だけではなく皆に信頼してもらえる企業を目指していきます!
今までどうもありがとうございました!」